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ICFの考え方を医療・介護現場に

「人の生きることの全体」を示す共通言語

国際生活機能分類(International Classification of Functioning, Disability and Health, ICF)は、世界保健機関が2001年5月22日の世界保健総会(World Health Assembly)において、国際障害分類(1980年採択、International Classification of Impairments, Disabilities and Handicaps:ICIDH)の改訂版として採択、加盟国に勧告している、健康状態、心身機能、障害の状態を相互影響関係及び独立項目として分類し、当事者の視点による生活の包括的・中立的記述をねらいにする医療基準です。人がこの世に存在していることをいかに支えていくかを考えるとき、〈生活機能〉をどう支えるかということが大切になってきます。

生活機能とは、ICF(国際生活機能分類)の根底にある考え方であり、「人の生きることの全体」を示す共通言語です。

仙台往診クリニック院長の川島先生によると、日本には医師が25 万人いても、ICD(国際疾病分類)ばかり勉強していて、ICF の考え方についてほとんど知らないとのことでした。100%健康な体との比較評価であるICD という“ものさし”で人間を測れば、当然、重度障害も、チューブ栄養も、人工呼吸器依存も、絶望的な評価結果しか出てこないわけです。

それに対して、ICF の視点で考えれば、重度障害があっても、胃ろうになっても、人工呼吸器をつけても、それは、生き方の形を変えただけで、それぞれの状態で精一杯日常生活を送ることができていたら、どの状態でも100 点というふうに評価できます。そこで、川島先生は、医療でも、ICF を共通言語にして、支える医療をすすめていくべきと訴えられています。

このような視点から考えると、脳死が人の死であるとした「脳死移植法」は重大な過ちではないのか、また、在宅医療を支えるうえでICFの考え方を導入することで誤解(私自身も誤解があるかもしれない)が解決し多くの医師に在宅医療に取り組むときの哲学を与えてくれるのではないか、などなど多くの疑問と期待が湧いてきます。

八幡浜在宅医療研究会に地域医療再生基金から予算が付きました。この予算を利用して是非、仙台往診クリニック院長の川島先生をお呼びして「重症患者の在宅支援医療に携わるとき(仮題)」のテーマで講演していただきたいなとかってに考えています。


 
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